〈Puddle〉 Episode vol.4

読み:パドル

 

初演:2019年 柴崎利文作品集(献呈)
編成:1stマンドリン/2ndマンドリン/マンドラ/マンドチェロ/ギター/コントラバス/フルート
演奏時間:約4分

 

【曲目解説】

 本作品の原曲は、2015年に千葉大学マンドリンクラブ様に献呈したアンサンブル曲です。2年ほどメールやSNSで交流が続いていた方から、卒業生ステージで〈雲の行方〉を演奏して頂けるというご連絡を頂いたことで、卒業のお祝いとして〈雲の行方〉のプロローグとなる小曲をプレゼントさせて頂きました。2019年に開催して頂くこととなった拙作の作品集向けに、オーケストラ版に仕立て直したものが本曲となります。

 タイトルの〈Puddle〉は、水溜りを意味します。曲の舞台となるのは、雨上がりの街角です。本作品のメロディでは、うつむき加減に歩く主人公が、視線の先の水溜りに映る雲の移ろいに気付き、空を見上げるまでのシーンを描きました。全体としてピッキングやマンドリンのアルペジオを多用しており、雨がやんで晴れ上がった風景のキラキラ感を出すことを狙っています。また、曲中の対旋律は、一部〈雲の行方〉との繋がりを意識した音形としています。